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日本カメラ博物館 特別展


「江戸から明治へ のぞきからくりの世界」

開催期間:2012年7月10日(火)〜11月11日(日)

(上段左から)
1. 天台遠眼鏡 (江戸期 日本 全長2.7m 江戸期の天体望遠鏡)
2. のぞきからくり (1850年頃 日本 美麗な朱塗り)
3. 自働写真鏡 (1910年頃 日本 立体写真ビューワー)
4. プラクシノスコープシアター (1879年 フランス 19世紀のパラパラ動画装置)
5. カメラ・オブスキュラ (1830年頃 製造国不詳 "カメラ"のルーツ)
6. メガレトスコープ (1862年 イタリア 大型イメージビューワー)
7. シネマトグラフ (1895年頃 フランス 最初期の映画機材)

日本カメラ博物館(館長 森山眞弓)では、2012年7月10日(火)から11月11日(日)まで、特別展「江戸から明治へ のぞきからくりの世界」を開催します。

江戸から明治。それは、時代そのものが「のぞきからくり」のように、次々に新しい物事が展開する時代でした。それは日本だけではなく世界全体の流れであり、その中心に位置したのがメディアの活躍であり、その背景には光学機器の発達が大きく貢献していました。

紀元前から研究されてきた光学器械は、今まで見られなかったものや見にくかったものを人間の眼の前に引き寄せ、時には声の代わりに絵やメッセージを投影し、人々へ教えや娯楽を提供して生活を豊かにしていきました。

そして1839(天保9)年、フランスで「ジルー・ダゲレオタイプカメラ」が、イギリスでは「カロタイプ」が発表され、写真の歴史が始まりました。それは、「自分が見たものを忠実に記録・再生する装置」の完成でした。そこから間もなく、今度は動きを記録・再生することが可能な映画が発展し、現在でもデジタルカメラや高精度なハイビジョン、3Dテレビの登場など、「視覚の冒険」はとどまるところを知りません。

今回の展示では、カメラ以前の光学機器をはじめ、写真や絵とレンズなどを応用した娯楽品である「のぞきからくり」、人間の視覚に作用するさまざまな光学装置など、私たちの生活に密着した光学器械の歴史を振り返ります。

その中でも、江戸時代に製作された国産の光学機器は装飾的に美麗な物が多く、諸侯の愛玩品や庶民の娯楽として「のぞきからくり」として広く普及していました。このことは、現在我が国が世界に冠たる光学機器大国であり続けている礎になったともいえます。


● 展示予定機種より

沈金 覗き眼鏡 製造者不詳(日本) 1850(嘉永3)年頃
江戸時代に製作された国産の美麗なのぞきからくり。朱の漆に模様を彫り金で装飾を施した“沈金”という技法で仕上げられている。

メガレトスコープ カルロ・ポンティ(イタリア) 1862(文久2)年頃
外観に手彫りの装飾が施された大型ののぞきからくり。前部のレンズから内部にセットされた写真やイラストなどを鑑賞する。イメージには小さな穴や彩色などが 施されており、裏側からランプの明かりを照射してさまざまな視覚効果を演出する ことができる。大きさは、長さ92cm×幅47cm×高さ60cm。

ゾートロープ 製造者不詳 1890(明治23)年頃
フェナキスチスコープの原理を応用し、円筒の構造にして斜めから鑑賞するようにした。1834(天保5)年にW.G.ホーナーによって発表。

プラクシノスコープ 製造者不詳(ドイツ) 1898(明治31)年頃
ゾートロープの改良型で、連続する絵を描いた円筒内部に鏡を円形に配置して鑑賞する方式。E.レーノが1876(慶応12)年に考案。

幻燈器 製造者・製造年不詳(明治期)
A.キルヒャーが17世紀に考案したとされる。ガラスに描かれた絵を投影するものから、「ファンタスマゴリア」のような幻燈を応用した芝居まで発展。日本でも「うつし絵」として流行した。後にスライドプロジェクターや映写機の発展へとつながっていった。

種板
幻燈器に使用する絵の素材。単に絵を描いたものだけではなく、精巧に着色されたもの、可動部を持ち場面展開を可能にしたもの、歯車を内蔵して絵が回転するものなど多様なものがある。

カメラ・オブスクラ 製造者不詳 1830(天保元)年頃
ピンホールを通して暗い部屋の中に外の画像が投影される現象は紀元前から確認されていた。大型の部屋、まさしく「カメラ・オブスクラ(暗い部屋)」として人が中に入って絵を描くものから、小型化して携帯可能になったもの、凸レンズを併用したものが登場した。

カメラ・ルシダ ベルビル(フランス) 1900(明治33)年頃
レンズを通して対象を確認しながら反射鏡やプリズムで手元の紙を確認し、輪郭線をなぞることで忠実な絵を描くための器械。

シネマトグラフ ジュール・カーペンター(フランス) 1895(明治28)年
リュミエール兄弟が発明。映画黎明期の製品のひとつ。

キノーラ 製造者不詳(イギリス) 1890年代(明治中期)頃
1890年代に流行した、連続する写真が綴られた円盤を装着してフランクに開店させると「パラパラ漫画」のようになる動画を鑑賞する装置。リュミエールがゴーモンを通じて発売したものが「キノーラ」として販売されたほか、各国各社の商標で販売されたものがある。

スパイログラフ アーバン・モーションピクチャー(アメリカ) 1913(大正2)年
1913(大正2)年頃にアーバン・モーションピクチャーカンパニーが15台を製造。リボン状のフィルムではなく、円形の板に各コマが渦巻き状に配置されている。当館所蔵のものは製造番号が3番で、現在所在が確認されている8台ほどのうち最も古い。


※ここに記載したカメラ名は展示予定機種の一部です。
タイトル 日本カメラ博物館 特別展 「江戸から明治へ のぞきからくりの世界」
開催期間 2012年7月10日(火)〜11月11日(日)
展示品

幻灯器、立体写真鏡、ゾートロープ、望遠鏡や顕微鏡、カメラ・オブスキュラなど、カメラ誕生以前から黎明期にかけて娯楽や学術用途などに用いられていた様々な光学資料を展示。このほか写真に関する錦絵の展示や、実物やレプリカなどで視覚効果を実際に体験できるコーナーも設置。 <展示点数約200点を予定>

常設展等 常設展として世界最初の市販カメラ「ジルー・ダゲレオタイプカメラ」、「日本の歴史的カメラ」約300点、「ライカコーナー」、「カメラのおもちゃコーナー」、「カメラ体験コーナー」、「分解パネルコーナー」などを展示
開館時間 10:00〜17:00
休館日

毎週月曜日(月曜日が祝日の場合は翌日の火曜日)
展示替え期間 2012年2月27日(月)〜3月5日(月)

入館料 一般 300 円、中学生以下 無料
団体割引(10名以上)一般 200 円
所在地 102-0082 東京都千代田区一番町25番地 JCII 一番町ビル(地下 1 階)
交通機関
東京メトロ半蔵門線半蔵門駅下車 4 番出入口より徒歩 1分
東京メトロ有楽町線麹町駅下車 3 番出入口より 徒歩 8 分
都営バス「都03 グリーンライン(四谷駅=半蔵門=日比谷=銀座四 =晴海埠頭)」半蔵門停留所下車 徒歩 4 分

駐車場はございませんので、お車でのご来館はご遠慮くださいませ。
JR東京駅からは、東京メトロ丸の内線東京駅→大手町駅にて半蔵門線に乗り換えると便利です。

※詳細は「アクセス・利用案内」のページをご覧下さい。
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