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神々がいた頃


渡辺良正 作品展 「沖縄先島の祭りと風土」


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人頭税石


 JCIIフォトサロンでは、7月1日(火)から7月27日(日)まで、

渡辺良正作品展「沖縄先島の祭りと風土」

を開催いたします。

 渡辺氏が先島諸島を初めて訪れたのは1959年のことでした。それから1969年、70年と取材撮影し、祭りを中心に風土、生活を記録しました。先島諸島とは、沖縄の宮古・八重山を中心とする島々の呼称です。沖縄本島からさらに南へ300キロ離れたところに位置しているために戦時中も攻撃を受けず、島独自の生活と文化、そして信仰を守り続けてきました。しかし1972年本土に復帰すると、資本主義経済に組み込まれて観光地として栄えはじめ、人々の生活環境も一変しました。それまでの神々が生活に息づいていた時代はなくなり、氏の撮影した写真が失われていった当時の面影や人々の信仰と生活を語り継いでいます。

 今回の作品展では、1969年から70年の宮古、石垣、竹富、与那国などの沖縄先島の祭りと風土、生活をとらえたモノクロ写真作品約80点を展示します。ツカサと呼ばれる女たちが、島の安全を祈る「うやがんまつり」で神歌を歌う様子、「ンナフカまつり」で神懸りする様子、それを見守る村の人々。「ムシャーマ(豊年祭)」でミロク神を先頭に祭場に向かう子どもたち、お盆の夜の「あんがま」で、仮装した祖霊と戯れる子どもたち。琉球藩の時代、その石より背が高くなると一人前の税が課せられたと言い伝えられる「人頭税石」。島が珊瑚礁でできているため畑には岩が多く、それを鍬で砕いて開拓する農夫。朝、家族総出で島唯一の換金作物であるさとうきび畑に向かう様子など、自らの意志で伝統を守り、純朴に、たくましく生きる人間本来の姿が写し出されています。

 


● 渡辺 良正(わたなべ よしまさ)

 1933年福岡県久留米市生まれ。1964〜66年毎日新聞東京本社出版写真部勤務を経てフリーになる。1964年国連統治下のサイパン、ヤップ、パラオ取材。1967年インド、トルコやイタリア、ポルトガル、スペインなどの欧州を取材。1970年ニューギニア、ラバウル、ガダルカナル、オーストラリア取材。1979年バリ島取材。海外ドキュメントをフォトストーリーにして、毎日グラフ、サンデー毎日、カメラ毎日、太陽、文芸春秋、婦人公論などに発表。1965年より日本国内の祭り、神事芸能、民俗を集中取材、現在に至る。日本写真家協会会員、民俗芸能学会評議員、儀礼文化学会会員。主な写真展に、1987年「神々の夜・日向の神楽」(東京、名古屋、大阪・コニカフォトギャラリー)、1989年「遠山祭り」(東京、名古屋、大阪・コニカフォトギャラリー)など多数。主な写真集・著書に、『日本の祭り・山車と屋台』『沖縄先島の世界』『椎葉神楽』『民俗の神』『祭りと神々の世界』など多数。

 


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