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人と空間が生み出すドラマ


本橋成一 作品展 「上野駅の幕間」


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 JCIIフォトサロンでは、9月30日(火)から10月26日(日)まで、

本橋成一作品展「上野駅の幕間」

を開催いたします。

 上野駅は今年で開業120年を迎えました。「東北の玄関口」「東京の裏玄関」として多くの人々を迎え、送り出してきました。増築に増築を重ねた迷路のようなわかりにくい構内、早朝にただよう日本そばの汁のにおい、たくさんの人たちが平気で何時間でも列車や人を待つ姿、そんな東京駅や新宿駅にはない親しみやぬくもり、いわゆる人間臭さが20年前の上野駅には残っていました。

 ドキュメンタリー写真や映画監督で活躍する本橋氏は「駅は人と人とが触れ合う広場。急ぎ足で行き交う単なる“通路”になってしまうのが残念」とぬくもりが消えつつある当時の上野駅を撮影しました。

 今回の作品展では1980年頃の上野駅を記録したモノクロ写真約70点を展示します。唐草模様の大風呂敷を背負ったおばあさん。ホームに新聞紙を広げ、酒を酌み交わしながら列車を待つ出稼ぎの仲間たち。「東京駅じゃできねえもん。」とホームから線路に立ちションをするおじさん。駅を拠点にしている浮浪者たち。出迎えの人、別れる人…。氏はフラッシュや望遠レンズは使わず、一定の距離を保ちながら人物や群像をとらえ、駅という空間の中で生まれるそれぞれのドラマを温かい眼差しで切り取っています。

 その後、東北・上越新幹線の開通、構内の改築などで当時の面影はすっかり消えてしまいましたが、氏の作品の中には現代人が失ってしまった「ゆるやかな時間の流れ」が今も息づいています。

 


● 本橋 成一(もとはし せいいち)

 1940年東京生まれ。1963年自由学園卒業、1965年東京綜合写真専門学校卒業。63年から九州・北海道の炭鉱の人々を撮り始め、その作品「炭鉱〈ヤマ〉」で第5回太陽賞受賞。その後、大衆芸能や魚河岸など民衆の記録を撮り続ける。1991年事故後5年を経たチェルノブイリ及びその被災地に通い始め、95年そこに暮らす人々を撮影した「無限抱擁」で日本写真協会年度賞、写真の会賞受賞。97年映画「ナージャの村」公開、多数受賞。98年写真展「ナージャの村」で第17回土門拳賞受賞。2002年映画「アレクセイと泉」公開、多数受賞。主な写真集、著書に『炭鉱〈ヤマ〉』『サーカスの時間』『ふたりの画家』『魚河岸 ひとの町』『老人と海』『無限抱擁』『ナージャの村』『アレクセイと泉』『イラクの小さな橋を渡って』など多数。

● 本橋成一 講演会「上野駅の幕間」

 今回の作品展に合わせて講演会を開催いたします。作品のスライド映写をまじえながら、1980年当時の上野駅の魅力や撮影時のエピソードなどを語ります。また現在取り組んでいる作品や映画製作に関する話もする予定です。

日時:10月3日(金)18:00〜20:00

場所:千代田区一番町25番地 JCIIビル2階

定員:80名

費用:\500

要予約(03-3261-0300)

※座席は当日先着順です。あらかじめ指定はできませんのでご了承下さい。


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