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田沼武能 作品展


「子ども歳時記」


田沼武能



 JCIIフォトサロンでは、来る2009年1月5日(月)から2月1日(日)まで、田沼武能作品展「子ども歳時記」を開催いたします。

 日本の各地域には毎年同じ時期に行なわれる、儀式・行事・祭事といった年中行事があります。それは集落、村、あるいは町という単位の集団が、自分たちの暮らしている地域の伝統を厳しく守り伝承してきたものです。参加する者であれば大人も子どもも同じです。行事のスタイルは千差万別ですが、田沼武能氏が力を入れて捉えたものは、すべての子どもたちが主体となって行事をつくりあげる姿です。大人によって言われるままに行事に参加しているわけではないことが、その凛々しい表情と輝く瞳によく表われています。彼らは参加することを誇りに思い、大人顔負けの力強さで行事に生命力を吹き込んでいるのが感じられます。中には、子どもたちだけで運営の全てを執り行なうものもあります。歳上の子どもが下の子たちを指導し、皆で協力し合い、特訓をし、ご祝儀を分配する。それに大人たちは口出しをしないで、行事を通して社会の中での役割と責任を学ばせ、子どもたちは人との関わり方や郷土愛を育むのです。氏の作品は、子どもが本来持っているたくましさと柔軟さを見る者に感じさせてくれます。

 氏は、人物・報道・風景などで世界各地で活躍している写真家ですが、とくに子どもの撮影に力を注ぎ、長年にわたり活動を続けています。愛情に満ちた眼差しと深い洞察力で子どもたちの心意気を切り取った数々の作品の中から、今回は、アマメハギ(石川県)、福の神(東京・八王子)、おかたふち(長野県)、地蔵転がし(山形県)、天神さま祭(岐阜県)、地蔵盆(福井県)、羯鼓舞(千葉県)、ヤマノカンコの祭(福井県)、じいだばばだ(秋田県)など、日本各地の年中行事を多数展示いたします。


田沼 武能 (たぬま たけよし)

1929年、東京・浅草に生まれる。1949年に東京写真工業専門学校卒業後、サンニュースフォトスに入社し、木村伊兵衛に師事する。1951年『芸術新潮』の嘱託となる。1966年にアメリカのタイム・ライフ社と契約し、1972年からフリーランス。
主な受賞歴は、1975年「第25回日本写真協会年度賞」、1979年「モービル児童文化賞」、1985年「菊池寛賞」、1988年「第38回日本写真協会年度賞」、1994年「第44回日本写真協会年度賞」。1990年には「紫綬褒章」を受章し、2002年「勲三等瑞宝章」を受章、さらに2003年には文化功労者に顕彰される。活動の場は日本にとどまらず世界の国々におよぶ。
東京、スペイン・カタルニア州各地で数多くの写真展を開催。 『武蔵野』(朝日新聞社)、『文士』(新潮社)、『子どもたちの歳時記』(筑摩書房)、『ぼくたち地球っこ』(朝日新聞社)、『カタルニア・ロマネスク』(岩波書店)、『アトリエの101人』(新潮社)、『東京の戦後』(筑摩書房)、『トットちゃんが出会った子どもたち』(岩崎書店)、『輝く瞳 世界の子ども』(岩波書店)、『難民キャンプの子どもたち』(岩波書店)、『真像残像』(東京新聞出版局)、『アフリカ 子どもたちの日々』(ネット武蔵野)など、多数を出版。
社団法人 日本写真家協会会長。 有限責任中間法人 日本写真著作権協会会長。 東京工芸大学芸術学部写真学科 名誉教授。 全日本写真連盟会長。


 
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