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土田 ヒロミ 作品展 「俗神」

土田ヒロミ



 JCIIフォトサロンでは、来る2010年9月28日(火)〜10月31日(日)まで、土田ヒロミ作品展「俗神」を開催いたします。

 土田氏は、1963年化粧品会社に入社し、作品を発表し続け様々な賞を受賞し注目されました。1971年以降フリーランスとなり、日本の土俗的文化、ヒロシマ、高度経済成長などのテーマを通して、絶え間なく変化する日本を撮り続けています。都市化が進む中で失われていくアイデンティティなど、日本に対する問題意識を大胆なアプローチで表現し見つめ、切り取ることで、我々が抱える問題を浮き彫りにしています。

 今回は、写真集「改訂:俗神」(冬青社)より厳選した作品群をご覧いただきます。「俗神」は、写真家としてスタートする際、自分自身を検証するために、まず日本文化と対峙する必要があるということから生まれた作品です。社会の変化と共に日本人はどう変わっていったのかということを、古い宗教的な空間や儀式空間、伊勢神宮、富士山、恐山など日本各地に残る時代を超えた文化を捉えることで、『私』という個を強く感じさせ、日本人であることや存在を抉り出すように写し出しています。『俗神』とは土田氏の造語で、人間であって、俗なる神、欲するままに生きる人間のことを差していますが、土田氏の眼差しは暖かく、被写体との距離が近く、共に楽しんでいることが窺えます。

 現代では解体されてしまった村や集落などの共同体空間に、当時は人の温かさや、集団でいる居心地の良さがあり、そこに馴染むことでそれぞれが伸びやかに振る舞えたのでしょう。そのような場所や時間が日本にあったということは誇らしく、独特の魅力が十分に表現されています。
「俗神」発表後、三十数年たった今だからこそ感じることのできる、日本に対する問題意識も多々あるのではないでしょうか。


この展示に合わせて、
10月9日(土)14:00〜16:00土田ヒロミ講演会 「俗神」をJCIIにて開催いたします!是非ご参加ください。(※要電話予約)



土田 ヒロミ (Hiromi Tsuchida)

1939年 福井県に生まれる
1963年 福井大学工学部卒業
現在   大阪芸術大学客員教授
◆主な作品
「ヒロシマ」('85)朝日新聞社・佼成出版社「The Berlin Wall」('01)
「増補改訂 俗神」('04)冬青社「新・砂を数える」('05)冬青社
「土田ヒロミのニッポン」('08)東京都写真美術館
◆ 受賞
「太陽賞」('72)「伊奈信夫賞」('74)「日本写真家協会賞」('84)
「土門拳賞」('08)
◆作品コレクション
・ 東京都写真美術館・ニューヨーク近代美術館・パリ国立図書館
・ カナダ近代国立美術館・ヨーロッパ写真センター・ポンピドーセンター
・ サンフランシスコ現代美術館・ゲティー美術館



 

 

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