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秋山武雄作品展

「―東京スカイツリーから見えた―
昭和の街角」


秋山 武雄



 JCIIフォトサロンでは、来る2012年5月8日(火)〜6月3日(日)まで、秋山武雄作品展「―東京スカイツリーから見えた― 昭和の街角」を開催いたします。
 
 秋山氏は、1937年に東京下町浅草橋に生まれます。秋山氏の生家は、東京・浅草橋で明治からの洋食屋を営んでいて、生粋の浅草っ子である氏は店の手伝いの傍ら写真の魅力にとりつかれていきました。氏が初めてカメラを手にしたのは15歳のことでした。カメラ雑誌の月例コンテストで有名な写真集団「むぎ」の代表として、数々の賞を総嘗めにし、林忠彦氏や桑原甲子雄氏、三木淳氏をはじめ、写真界の重鎮といわれる方から常に高い評価を受けるアマチュア写真家として活躍しています。威勢の良い、情の厚い人々が暮らす下町情緒溢れる浅草で生まれ育った秋山氏は、人間の表情の一瞬を切り取るのが上手いと賞賛されました。そして、今年アマチュアカメラマン向けの大きな賞である、第18回土門拳文化賞・奨励賞を受賞しました。作品には、今回展示する作品も数点含まれています。

 今回の作品展は、「―東京スカイツリーから見えた― 昭和の街角」と題して、出来上がったばかりのスカイツリーから眺められる範囲の羽田・豊洲・浅草など、秋山氏が慣れ親しんだ地を撮り歩いた昔懐かしい作品群をご覧いただきます。

 『見様、見真似で写真を撮り始めた十五歳。写真を撮り続ける条件で家業を継いだ十八歳。時計、温度計とにらめっこ。現像に夢中。「もっと商売に身を入れろ」と父のカミナリを毎日聞いた二十歳。』と秋山氏が語るように、 親の目を盗み、朝方に自転車を走らせ撮り歩いたという東京の街への、さらには写真への熱い思いが見て取れます。

 ここ数年の東京下町は、東京スカイツリーのオープンが迫ることもあり再開発という名のもと街が目まぐるしく変化していますが、昭和39年の東京オリンピック前までは東京も一地方都市と変わらない姿を見せ、今では思いもよらない光景がそこにあったといいます。

 下町に生まれ育った氏だからこそ撮ることのできる、下町らしい粋なおじいさん、雷門や銀座などの街中を走る都電の姿、お祭りに活気づく人々、路上で遊ぶ子供たちの姿など、淡々としたなかにも人間味溢れる眼で下町の人々の生活が叙情的に切り取られています。

戦後の焼け野原となった街がどんなふうに復興を遂げ発展していったのか、その基盤がここには写し出されています。東京が故郷でない人々にも郷愁を抱かずにはいられないような情景があり、失われた景色、その時代に生きていた人々の姿が瞼の裏に焼きつけられる作品群です。

★この展示に合わせ、2012年5月26日(土)14-16時に、秋山武雄講演会「―東京スカイツリーから見えた― 昭和の街角」を開催いたします。是非ご参加ください!お申し込みはJCIIフォトサロン(03-3261-0300)まで。(※要予約)


秋山 武雄(あきやま たけお)

1937年、東京下町浅草橋に生まれる。1953年、千葉県浦安町(現・浦安市)を撮り始める。1958年、NHKテレビ懸賞写真コンテストで全国1位となりテレビ出演し、木村伊兵衛氏と対談する。1963年、写真仲間と写真集団「むぎ」を作り代表となる。グループ展多数開催。NHKテレビ、民放テレビ、雑誌などで東京の古い写真を多数発表。写真集団むぎ代表、ニッコールクラブ会員、ニッコールクラブ浅草支部長。
アサヒカメラ誌年度賞受賞(1979年、1981年)、日本カメラ誌年度賞受賞・招待作家となる(1985年)、読売写真大賞受賞(1989年)、第18回土門拳文化賞・奨励賞受賞(2012年)

1982年 千葉県浦安町が市制になり「浦安、海と川のある町の詩」記念展開催
1988年 新宿ニコンサロンにて個展「スチール下町人物歳時記」開催
1999年 新宿ニコンサロンにて個展「二十一世紀への静かなメッセージ 昭和二十八年〜四十二年『わたしの東京』物語」開催、同名の写真集を出版。
2001年 銀座ニコンサロンにて個展「『浦安』青べかの消えた街の詩 17歳からの視点」開催、同名の写真集を出版。
2011年 銀座ニコンサロンにて個展「昭和三十年代 瞼、閉じれば東京セピア」開催、同名の写真集を出版。


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