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秘蔵写真 伝えたかった中国・華北

――京都大学人文科学研究所所蔵

華北交通写真――


  

試運転列車 京包線 1939年8月21日 撮影:豊田



  

大同炭田 永定荘 ダンプカーを操作する少年工人 1940年6月 撮影:吉田



 JCIIフォトサロン、JCIIクラブ25では、来る2016年11月29日(火)から12月25日(日)まで「秘蔵写真 伝えたかった中国・華北――京都大学人文科学研究所所蔵 華北交通写真――」を開催します。

 南満洲鉄道(満鉄)の流れを汲む華北交通(1939年4月設立)は、中国華北地方(北京、天津、徐州など)で鉄道、バス、水上交通などの開発と運営を行っていました。満鉄同様に日本の国策に従う特殊会社で、旅客や資源の輸送を担い、日本語グラフ誌『北支』『華北』編集や弘報写真の配信を通じて沿線開発や日中親和の様子を内外に伝えていました。1945年の日本敗戦に伴って解散しましたが、近年になって同社の弘報用ストックフォト約3万5千枚が京都大学人科学研究所に保存されていることがわかりました。本展は、1937年から1945年にかけて撮影された「華北交通写真」の初公開展です。

 ストックフォトには、新線開発、愛路活動など交通業務に関係する出来事や、沿線の資源や産業、歳時、遺跡、市場に集う人々など、現地の様子が生き生きと写し出されています。本展では、残されたネガからのニュープリントを中心に、撮影地や内容についてのデータが記された密着貼付の整理用カード、カード閲覧用データベースのプロトタイプ版、これらの写真によって編集されたグラフ誌などを展示します。

 坂本万七、吉田潤、加藤正之助、西亨ら日本人カメラマンによって撮影された70年以上前の中国風物は魅力的です。しかし、これらは記録写真、ニュース写真ではなく、日中戦争以降の日本による広報文化外交の観点で写され、ストックされた写真です。本展は、当時の中国を伝えると同時に、同地で日本が関わった写真による宣伝が如何なるものであったのかをも示唆する展覧会になるでしょう。

 

作品展にともない、会期中の12月18日(日)に 華北交通写真資料シンポジウム を開催致します。是非ご参加ください!

●華北交通とは
1937年8月に南満洲鉄道北支事務局として天津で発足。1938年1月に北京へ移り、同年11月に日中合弁で創設された北支那開発株式会社の傘下へ。1939年4月に中国特殊法人の華北交通株式会社に発展的改組。鉄道、自動車交通、水運などを担い、扶輪学校、愛路恵民研究所などを設置し、内外への弘報事業にも力を注いだ。1945年4月に戦時体制の北支那交通団に改組し、日本の敗戦により同年10月に中国が設置した華北交通特派員公署が接収。1946年11月に日本の閉鎖指定機関となり、1947年3月に国内資産の精算を完了。

●関連書籍
貴志俊彦・白山眞理編著『京都大学人文科学研究所所蔵 華北交通写真資料集成』国書刊行会、2016年11月刊行



タイトル

秘蔵写真 伝えたかった中国・華北
――京都大学人文科学研究所所蔵 華北交通写真――

開催期間

2016年11月29日(火)~12月25日(日)

展示内容

1937年から1945年にかけて撮影された華北交通広報用ストックフォトの初公開展。華北交通所属カメラマン等により、新線開発、愛路活動、扶輪学校、沿線の資源や産業、歳時、遺跡、市場に集う人々などが活写されている。

華北交通ストックフォトネガより製作のニュープリント約110点(全作品モノクロ)、華北交通ストックフォトの整理用カード(120フィルムの密着写真貼付)約50点、整理用カードのデータベースプロトタイプ版(閲覧用タブレット端末)、これらの写真を使って華北交通が編集したグラフ誌『北支画刊』『北支』『華北』、その他関係資料。

展示点数

約200点

図録販売

今回展示される作品を収めた図録を制作し、フォトサロン受付にて販売します。または通信販売もご利用いただけます。

開館時間

10:00~17:00

休館日

毎週月曜日(ただし、祝日の場合は開館)

入館料

無料

所在地

102-0082 東京都千代田区一番町25番地 JCIIビル1階

交通機関

  • 東京メトロ半蔵門線半蔵門駅下車 4 番出入口より徒歩 1 分
  • 東京メトロ有楽町線麹町駅下車 3 番出入口より 徒歩 8 分
  • 都営バス「都03 グリーンライン(四谷駅=半蔵門=日比谷=銀座四=晴海埠頭)」半蔵門停留所下車 徒歩 4 分

* 駐車場はございませんので、お車でのご来館はご遠慮くださいませ。
* JR東京駅からは、東京メトロ
丸の内線東京駅→大手町駅にて半蔵門線に乗り換えると便利です。

 

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