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カメラのしくみ④-1 「フィルムのしくみ」 黒白ネガフィルム(黒白写真)のしくみ

フィルムのしくみ~フィルムはつぶゼリー!?~

黒白写真くろしろしゃしんはいったいどんなふうにして絵がつくられているのでしょうか?

じつはみなさんのまわりで指輪ゆびわやネックレスなどにつかわれている「ぎん」のとても小さいつぶが点となって絵がつくられているのです。

ぎん水道すいどうやプールの消毒しょうどくにつかわれている「塩素えんそ」や、じゃがいもなどのでんぷんにまぜるとあおむらさき色になることで知られている「ヨウ」などとむすびつけること(これを「ハロゲン化」とよびます)によってひかりかんじる性質せいしつをもつようになります。

ひかりかんじたハロゲン化銀かぎんに、「現像げんぞう」というもとのぎんへもどす処理しょりをしてあげることによって、目にみえる絵となるのです。

では、ぎんのつぶはいったいフィルムのどこにあるのでしょうか?
ぎんのつぶはそのままではフィルムにのせることができません。そのためゼリーの材料ざいりょうとなっている「ゼラチン」とまぜられて、いっしょにフィルムの上にぬられているのです。ちょうど「つぶ入りゼリー」がプラスチックのおさらにのっていると思えばわかりやすいかもしれません。

この「フィルム」ができる前には、ガラス板の上にぎん入りゼラチンをぬった「乾板かんぱん」というものがつかわれていました。

乾板かんぱん

しかしガラスの板なので重たく、またれてしまうふべんな点がありましたので、軽くてやわらかくれにくいという良い点をもつ「フィルム」が生まれました。
また板のようなかたちから巻物まきもののようにしてたくさんの写真が写せるようにした「ロールフィルム」も生まれました。いまみなさんが使っているフィルムはこのかたちがほとんどだと思います。

ロールフィルム

さて、ここでできたフィルムをよく見ますと、写したものが白かったり明るかったところが黒く、黒かったりくらかったりしたところがなにも写っていないようにあべこべになっていることに気がつくかとおもいます。このじょうたいのフィルムを「ネガ」とよんでいます。

このネガをもういちど紙の上にぎん入りゼラチンをぬった「印画紙いんがし」へと写してあげることで、元の絵と同じになるのです。またネガがあることで、「し」とよばれるように同じ写真を何枚でもつくることができたり、かく大して印画紙いんがしに写すことでネガよりも大きなサイズの写真をつくることができるのです。