写真展

日本の断面 1938-1944 ー内閣情報部の宣伝写真ー

開催期間:2023年6月6日(火)2023年7月2日(日)
出陣学徒壮行会、明治神宮外苑競技場、1943年10月21日
浦安の舞『写真週報』1940年9月11日号表紙

 
 JCIIフォトサロンでは、来る2023年6月6日(火)から7月2日(日)まで、「日本の断面 1938-1944 ―内閣情報部の宣伝写真―」を開催します。

 日中戦争勃発後の1937年9月に情報収集や内外への啓発宣伝を行う「内閣情報部」が発足すると間もなく、写真による内外への国策宣伝が検討され、1938年2月16日に政府の広報グラフ誌『写真週報』が創刊されました。同年7月には対内外写真宣伝の官庁代行機関として「写真協会」が東京・銀座に設立され、内外配信写真の撮影とストックフォト構築が始まって、終戦まで継続されました。

 本展では、保存されている写真協会ストックフォトの原板(モノクロネガ)の中から、『写真週報』表紙に使用されたカットのほか、銃後の国民生活、学徒動員、工場での勤労奉仕、国防競技が主となるスポーツ大会のようすなどをご覧いただきます。また、国策広報のために屋外で開催された移動展覧会の状況や、総動員体制の中で組織化された日本報道写真協会発会式、戦中宣伝を担った人々の記録もあります。

 これらの写真は、背景にある国策を考える貴重な史料であると同時に、カメラによって目前を撮った時代の記録でもあります。ネガフィルムからのニュープリントによって、戦中日本の断面を鮮明な画像でご覧いただきます。


 本展は、主催:一般財団法人日本カメラ財団、共催:公益社団法人日本写真家協会「日本写真保存センター」で開催いたします。

 

内閣情報部とは:
1936年7月に各省宣伝部局の調整を行うために設立された内閣情報委員会を、日中戦争勃発後の1937年9月に各省所管外の情報収集や内外報道に関する連絡調整、啓発宣伝による世論指導を行うために改組。『写真週報』など広報媒体の編集出版や、新聞雑誌の用紙統制を行った。1940年12月には拡大改組されて内閣情報局となり、敗戦後の1945年12月に廃止。

写真協会とは:
1938年7月、対内外写真宣伝の官庁代行機関として創立(英語名称はJapan Photo Library)され、東京・銀座に事務所を置く。
1939年4月、陸軍、海軍、外務、商工、鉄道の各省からの寄付により、内閣情報部を主務官庁とする財団法人となる。
1939年12月、ベルリン支局開設
1944年4月、財団法人日本写真公社に改組、改称され、東京・神田美土代町に移転
1945年9月、財団法人日本交通公社にストックフォト、人員とも吸収される
その後のストックフォトは、1977年8月に国立公文書館に移管され、曲折を経て、2014年9月に日本写真保存センターに移管


タイトル

「日本の断面 1938-1944 ―内閣情報部の宣伝写真―」

開催期間

2023年6月6日(火)~7月2日(日)

展示内容

1938年に創設された写真協会(対内外写真宣伝の官庁代行機関)が遺したネガフィルムからのニュープリント。『写真週報』表紙に使われた写真のほか、銃後の国民生活、学徒動員、勤労奉仕、国防競技が主となったスポーツ大会、屋外で開催された国策広報展覧会の状況など。撮影背景にある国策を考える貴重な史料であると同時に、時代の記録でもある。

展示点数

74点(全てモノクロ)

図録販売

今回展示される作品を収めた図録を制作し、フォトサロン受付にて販売します。または通信販売もご利用いただけます。

図録はこちら

開館時間

10:00~17:00

休館日

毎週月曜日(祝・祭日の場合は開館)

入館料

無料

所在地:102-0082 東京都千代田区一番町25番地 JCIIビル

交通機関

  • railway東京メトロ◎半蔵門線半蔵門駅下車 4 番出入口より徒歩 1 分
  • railway東京メトロ◎有楽町線麹町駅下車 3 番出入口より 徒歩 8 分
  • bus都営バス「都03 (四谷駅 - 半蔵門 - 日比谷 - 銀座四 - 晴海埠頭)」
  • bus都営バス「宿75 (新宿駅西口 - 東京女子医大前 - 四谷駅前 - 半蔵門 - 三宅坂)」
    半蔵門停留所下車 徒歩 4 分

  • 駐車場はございませんので、お車でのご来館はご遠慮ください。
  • 日本カメラ博物館とJCIIフォトサロンの入り口は異なりますのでご注意ください。
  • 日本カメラ博物館へご来館の際は、お足もとが不自由な旨ご連絡いただければ、エレベーターにてご案内いたします。
  • JR東京駅からは、railway東京メトロ丸の内線東京駅→大手町駅にて半蔵門線に乗り換えると便利です。