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特別展「昭和100年記念 昭和のカメラ物語 第二部:1955-1989」

開催期間:2026年2月10日(火)2026年6月21日(日)

昭和のカメラ物語第二部

上段左より
「ミランダT」昭和30(1955)年、「ニコンF」昭和34(1959)年、「フジペット」昭和32(1957)年
「ペトリフレックス7」昭和39(1964)年、「キヤノンAE-1」昭和51(1976)年、「ミノルタX-7」昭和55(1980)年
「アサヒペンタックス6×7」昭和44(1969)年、「ゼンザブロニカEC」昭和47(1972)年、「オリンパスXA」昭和54(1979)年
「ソニー スチルビデオカメラレコーダー マビカ MVC-C1」昭和63(1988)年
 
昭和のカメラ物語 第二部:1955-1989

日本カメラ博物館(館長 櫻井龍子)では、2026年2月10日(火)から6月21日(日)まで、特別展「昭和100年記念 昭和のカメラ物語 第二部:1955-1989」を開催します。

2026年は、昭和元年(1926年12月25日~)から起算して「満100年」にあたります。
本展示は、昭和100年を記念して2025年に開催した特別展、「昭和のカメラ物語 第一部:1926-1954」に続く第二部です。昭和30(1955)年から昭和が終わりを迎えるまで、日本を中心としたカメラ発展の歴史を、現代の視点であらためて俯瞰しながら紹介します。

「昭和」は、日本をはじめ世界の写真産業、カメラ産業が大きく展開した時代です。前年の昭和29(1954)年に日本写真機検査協会(現:日本カメラ財団)と日本写真機工業会(現:カメラ映像機器工業会)が設立、昭和30年代には日本製カメラは技術や品質面でも大きな発展を遂げ、日本の工業製品を代表する主要輸出産業として製造が急速に拡大しました。

昭和の終盤にはフィルムカメラの技術は発展から成熟期を迎え、デジタルカメラの原点となる電子画像を撮影するカメラも発売されるなど、「メイド・イン・ジャパン」のカメラは先進的な技術で世界を席巻していきます。昭和の中ごろから終わりを迎えるまでの30余年は、日本のカメラ産業が高度成長期 から隆盛期へと移りゆく時代でした。

戦後日本の復興とともに発展し、経済成長にも大きく貢献したカメラ産業は、きわめて高い技術力とブランド力により世界のカメラ市場で主要な位置を占め、スマートフォンが普及した現在でも大きな存在感を示しています。

本特別展は、昭和中期から後期に製造された日本製カメラを中心に、一部外国製も含めながら 紹介し、「カメラ」という視点から昭和という時代をふり返り、読み解く企画です。



展示予定品より

 

「ミランダ T」
昭和30(1955)年 ◆オリオンカメラ(日本) ◆135フィルム(24×36ミリ) ◆57,000円(50ミリF1.9付)
●35ミリ一眼レフにペンタプリズムを搭載した国産最初の製品。

「フジペット」
昭和32(1957)年 ◆富士写真フイルム(現富士フイルム・日本) ◆120フィルム(60×60ミリ判) ◆2,250円
●120フィルムに60×60ミリ判画面を撮影する初心者向けカメラ。〇△□を基調としたデザインや分かりやすい操作系などから人気を博した。

「ヤシカ 44」
昭和33(1958)年 ◆八洲光学工業(現京セラ・日本) ◆127フィルム(40×40ミリ判) ◆11,500円
●スーパースライド(40×40ミリ判)の流行に応じて発売された二眼レフカメラ。グレー仕上げの外装が「ローライフレックス4×4」に似ており問題となった。

「ニコン F」
昭和34(1959)年 ◆日本光学工業(現ニコン・日本) ◆135フィルム(24×36ミリ) ◆47,000円(ボディのみ)
●ニコン最初の一眼レフカメラ。豊富な交換レンズと周辺機器が用意され、このカメラから報道カメラマンの機材が一眼レフへと切り替わっていった。

「ペトリフレックス 7」
昭和39(1964)年 ◆ペトリカメラ(日本) ◆135フィルム(24×36ミリ)
●絞りとシャッターに連動するCdS露出計を内蔵。レンズ上の大きな受光部が特徴的な一眼レフカメラ。

「アサヒペンタックス 6×7」
昭和44(1969)年 ◆旭光学工業(現リコーイメージング・日本) ◆120フィルム(60×70ミリ判)
◆72,700円(ボディのみ)
●レンズ交換式60×70ミリ判一眼レフカメラ。操作性を35ミリ判一眼レフカメラに近づけ機動性を持たせ、長期にわたり人気を博した。

「ゼンザブロニカEC」
昭和47(1972)年 ◆ゼンザブロニカ工業(日本) ◆120フィルム(60×60ミリ) ◆128,500円(ボディのみ)
●ミラーが上下に分割するクイックリターンミラー機構を備えた一眼レフカメラ。

「キヤノン AE-1」
昭和51(1976)年 ◆キヤノン(日本) ◆135フィルム(24×36ミリ) ◆50,000円(ボディのみ)
●電子化、部品のユニット化、組み立ての自動化などで高性能、低価格を実現させた一眼レフカメラ。

「オリンパスXA」
昭和54(1979)年 ◆オリンパス光学工業(現OMデジタルソリューションズ・日本) ◆135フィルム(24×36ミリ) ◆35,800円(ボディのみ)
●スライド式レンズバリアを備えレンズキャップを不要とした“カプセルカメラ”。後継機の「XA2」(1980)はカメラとして初めてグッドデザイン大賞を受賞した。

「ミノルタ X-7」
昭和55(1980)年 ◆ミノルタカメラ(現コニカミノルタ・日本) ◆135フィルム(24×36ミリ) ◆39,500円(ボディのみ)
●絞り優先AE機構、電子音による手ぶれ警告などを採用した一眼レフカメラ。俳優の宮崎美子氏を起用したテレビコマーシャルが大ブームとなった。

「コンタックス T」
昭和59(1984)年 ◆京セラ(日本) ◆135フィルム(24×36ミリ) ◆87,000円
●ポルシェデザインによるボディに38ミリF2.8単焦点レンズ、京セラ製人工サファイア使用のシャッターボタンなどを備えた高級コンパクトカメラ。

「ソニー スチルビデオカメラ レコーダー マビカ MVC-C1」
昭和63(1988)年 ◆ソニー(日本) ◆2インチフロッピーディスク(28万画素) ◆69,800円
●撮像素子にMOSを使用し、一般ユーザー向けに発売されたスチルビデオカメラ。画像は2インチFDへの磁気記録だがデジタルではなくアナログ方式。

 

※掲載は展示予定品の一部です。展示品は変更される場合があります


タイトル

日本カメラ博物館 特別展
「昭和100年記念 昭和のカメラ物語 第二部:1955-1989」

開催期間

2026年2月10日(火)~ 6月21日(日)
ゴールデンウィーク期間中の4/28(火)~5/10(日)は休まず開館

展示品

昭和30年(1955)から昭和64年(1989)に発売されたカメラを展示。日本製カメラを中心に、一部外国製カメラも含めながら時代ごとにカメラとその技術を紹介。 (展示点数約200点を予定)

常設展等

常設展として「日本の歴史的カメラ」、世界最初の市販カメラ「ジルー・ダゲレオタイプカメラ」、「ライカコーナー」、「カメラのおもちゃコーナー」、ピュリツァー賞を受賞した報道写真家・沢田教一のカメラなどを展示

感染症対策について

手指消毒など、感染対策を実施しております。

図録販売

今回展示される資料を収めた図録を制作し、日本カメラ博物館受付にて販売します。または通信販売もご利用いただけます。

 

開館時間

10:00~17:00

休館日

毎週月曜日(月曜日が祝日の場合は翌日の火曜日)
★ゴールデンウィーク期間中の4/26(土)~5/11(日)は休まず開館

入館料

一般 300 円、中学生以下 無料
団体割引(10名以上)一般 200 円

所在地:102-0082 東京都千代田区一番町25番地 JCIIビル

交通機関

  • railway東京メトロ◎半蔵門線半蔵門駅下車 4 番出入口より徒歩 1 分
  • railway東京メトロ◎有楽町線麹町駅下車 3 番出入口より 徒歩 8 分
  • bus都営バス「都03 (四谷駅 - 半蔵門 - 日比谷 - 銀座四 - 晴海埠頭)」
  • bus都営バス「宿75 (新宿駅西口 - 東京女子医大前 - 四谷駅前 - 半蔵門 - 三宅坂)」
    半蔵門停留所下車 徒歩 4 分

  • 駐車場はございませんので、お車でのご来館はご遠慮ください。
  • 日本カメラ博物館とJCIIフォトサロンの入り口は異なりますのでご注意ください。
  • 日本カメラ博物館へご来館の際は、お足もとが不自由な旨ご連絡いただければ、エレベーターにてご案内いたします。
  • JR東京駅からは、railway東京メトロ丸の内線東京駅→大手町駅にて半蔵門線に乗り換えると便利です。

 

 

掲載日:2025年12月16日(火)