写真展

新倉孝雄作品展「‘60 湘南・ヨコハマ・軽井沢―Safety Zone―」

開催期間:2012年10月2日(火)2012年11月4日(日)
旧軽井沢1964.8.5  ©新倉 孝雄

 JCIIフォトサロンでは、来る2012年10月2日(火)~11月4日(日)まで、新倉孝雄作品展「‘60 湘南・ヨコハマ・軽井沢―Safety Zone―」を開催いたします。

 新倉氏は、1939年に東京に生まれます。少年時代からの映画好きが高じて、撮影所の美術部に就職するも、美術を勉強しなければと、桑沢デザイン研究所に入ります。そこで写真と出会い、卒業翌年には「カメラ毎日」で作品を発表し始め、デザイン雑誌や美術雑誌などでも活躍しました。

 今回の作品展では、「‘60 湘南・ヨコハマ・軽井沢―Safety Zone―」と題して、1961年から91年の30年間の写真が収められた写真集『SAFETY-ZONE 1961-1991』から湘南・ヨコハマ・軽井沢など、日常から遊離した場所でくつろぎ、たむろする人々を切りとった作品群をご覧いただきます。

 当時、皇太子殿下と美智子様(現・天皇皇后両陛下)のテニスコートでのロマンスが余韻として残り、まだ上流階級の人々の社交様式が色濃く、アイビーファッションの若者であふれ返った避暑地としての「軽井沢」、異国情緒が溢れた街で軍人家族や船員をたまに見かけ、「バタ臭い」という言葉が新鮮に響いた「ヨコハマ」、1964年から75年まで続いたベトナム戦争のアメリカ兵が休暇兵として過ごした「湘南」などを、自己表現でもなければドキュメンタリーでもない、先入観も過剰な期待も抱かせずに、現実をありのままに感じ切り取っていきました。

 横位置が多いこと、写真表現の潔癖なまでの否定、日常のありふれた事象、誇張したり協調しない、被写体との距離間など、「コンテンポラリー・フォトグラフィ―」略して「コンポラ写真」と名付けられた傾向の典型をなす一つとして氏の写真は注目を浴びました。当時は、社会派リアリズムが主流でコンポラが日本であまり認知されていないため、写真展や写真集を出せば、あまりにもストレートな写真で難解であると評論されています。しかし、氏は「カメラで写すのではなく、カメラを使って現在をみるのだ」と語るように、わざとらしいタイミングや狙いや押しつけがましい象徴的表現には走らず、付かず離れず「視る」というスタンスを貫いています。

 コンポラ写真に対しての逆風も強い中妥協することなく、被写体との対話が始まってしまったら撮るのをやめ、「撮られるという意識と撮るという意識が交錯する寸前のシーンが私の写真」だと、独自の方法を突き詰めていきました。馴れ合いで作られていく画面ではなく、スナップショットの真髄である「出会いがしら」をフィルムに封じ込めた作品群となっています。


新倉孝雄 (にいくら たかお)
1939年、東京都生まれ。1963年、桑沢デザイン研究所写真研究科卒。1964年に「ボクシングジム」(カメラ毎日)を発表する。この年から1967年まで大辻清司氏の助手を務め、以降美術雑誌を中心にエディトリアルフォトの仕事と合わせて、東京を中心に横浜、湘南、軽井沢、NEW YORKや町田など危ういバランスを秘めた気になる街を、ありのままに飾り気のないスナップ写真で撮り続けている。著書に「私の写真術-コンボラ写真ってなに?」(2005・青弓社)がある。

主な写真展に、個展「セーフティゾーン」(1968・銀座ニコンサロン)、「15人の写真家」展(1974・東京国立近代美術館)、「日本現代写真史」展(1975・池袋西武美術館)、個展「オンホリデー」(1996・銀座ニコンサロン)、「大辻清司と15人の写真家」展(1999・東京造形大学マンズー美術館)、個展「NEW YORK」(2003・新宿パークタワー ギャラリー1)、個展「まちだ-Wonderful Street-」(2008・町田市民文学館ことばらんど)、「おんな」展(2010・東京都写真美術館)、「SO+ZO」展(2010・渋谷Bunkamuraザ・ミュージアム) など多数。

主な写真集に、「SAFETY ZONE1961-1991」(1991・美術出版社)、「成田空港で」(1994・工作舎)、「湘南と軽井沢」(1999・六耀社)、「NEW YORK1995-2002」(2003・美術出版社)、「ワンダフルストリート」(2007・蒼穹舎)、「DIZZY-NOON厚木飛行場五月九日1965」(2010・蒼穹舎)、「灼熱の港町」(2011・青弓社) など多数。

タイトル

新倉孝雄作品展「‘60 湘南・ヨコハマ・軽井沢―Safety Zone―」

開催期間

2012年10月2日(火)~11月4日(日)

展示内容

「’60 湘南・ヨコハマ・軽井沢―Safety Zone―」と題し、60年代を中心とした湘南・ヨコハマ・軽井沢など、日常から遊離した場所でくつろぎ、たむろする人々を切りとった作品群をご覧いただく。
氏は「カメラで写すのではなく、カメラを使って現在をみるのだ」と語るように、わざとらしいタイミングや狙いや押しつけがましい象徴的表現には走らず、付かず離れず「視る」というスタンスを貫いている。自己表現でもなければドキュメンタリーでもない、先入観も過剰な期待も抱かせずに、現実をありのままに切り取っている。
被写体との対話が始まってしまったら撮るのをやめ、「撮られるという意識と撮るという意識が交錯する寸前のシーンが私の写真」だと、独自の方法を突き詰めている。馴れ合いで作られていく画面ではなく、スナップショットの真髄である「出会いがしら」をフィルムに封じ込めた作品約80点(全作品モノクロ)を展示する。

展示点数

約80点(全作品モノクロ)

図録販売

今回展示される作品を収めた図録を制作し、フォトサロン受付にて販売します。または通信販売もご利用いただけます。

開館時間

10:00~17:00

休館日

毎週月曜日(祝・祭日の場合は開館)

入館料

無料

所在地:102-0082 東京都千代田区一番町25番地 JCIIビル

交通機関

  • railway東京メトロ◎半蔵門線半蔵門駅下車 4 番出入口より徒歩 1 分
  • railway東京メトロ◎有楽町線麹町駅下車 3 番出入口より 徒歩 8 分
  • bus都営バス「都03 (四谷駅 - 半蔵門 - 日比谷 - 銀座四 - 晴海埠頭)」
  • bus都営バス「宿75 (新宿駅西口 - 東京女子医大前 - 四谷駅前 - 半蔵門 - 三宅坂)」
    半蔵門停留所下車 徒歩 4 分

  • 駐車場はございませんので、お車でのご来館はご遠慮ください。
  • 日本カメラ博物館とJCIIフォトサロンの入り口は異なりますのでご注意ください。
  • 日本カメラ博物館へご来館の際は、お足もとが不自由な旨ご連絡いただければ、エレベーターにてご案内いたします。
  • JR東京駅からは、railway東京メトロ丸の内線東京駅→大手町駅にて半蔵門線に乗り換えると便利です。