写真展

生誕100年 木版画家・山高 登が写した昭和30年代「残照の街・東京」

開催期間:2026年11月3日(火)〜2026年11月29日(日)
中央区佃 1959年撮影
港区三田付近 1958年撮影

 JCIIフォトサロンでは、来る2026年11月3日(火・祝)~11月29日(日)まで、「生誕100年 木版画家・山高 登が写した昭和30年代『残照の街・東京』」を開催します。

 新宿の十二社(じゅうにそう)で生まれた山高登(1926-2020)は、1947(昭和22)年に新潮社に入社し、編集者として志賀直哉、内田百閒、宇野千代、土門拳らなどの作家を担当する他、本の装丁や挿画、蔵書票なども多数手がけ、1978(昭和53)年に新潮社を退社後は、在職中から独学で習得した木版画に専念し、古き良き昭和の風景を作品にして発表してきました。山高の「自画・自刻・自摺」の創作版画は、豊かな色彩と繊細な表現で、今もなお多くの人々を魅了しています。

 本展では、木版画家として活躍した山高登が版画制作のために撮影したネガフィルムより、昭和30年代の東京を写した作品約60点(すべてモノクロ)と木版画作品を展示します。

 山高が写真を熱心に撮っていたのは、昭和30年から50年代にかけての限られた期間です。中でも昭和30年代半ばまでに撮影された写真には、都電が走り、佃の渡しが人々の暮らしを支え、たくさんの乗用車が街中を行き交っていた、東京オリンピックを境に大きく変貌する直前の東京の姿が写し出されています。

 当時、30代だった山高は、すでに東京を「懐かしさ」の目で見ていました。関東大震災、東京空襲によって幾度となく焼け野原になった東京に生まれ育った山高にとって、目の前の風景はいずれ失われていくものであり、現在をすでに過去として、記憶として見つめていたのではないでしょうか。山高自身も「ぼくが古い東京に惹かれるのも、そこに失われつつあるものを見ていたからなんだと思います」と語っています。

 本展では、山高が生前「写真集成」として自らまとめていたポートフォリオを中心に展示いたします。後に制作された木版画の題材となったものも数点含まれており、木版画作品とあわせてご覧いただきます。

 佃島の渡船場で船を待つ人々、佃祭(住吉神社例祭)で獅子舞を担ぐ子どもたち、建設途中の東京タワーを眺める男女、湯島の天神石坂を降りる着物姿の女性など、展示作品からは、山高の「消えゆくものを見つめる眼」がみてとれます。木版画家として知られる山高登の、もう一つの創作の軌跡をお楽しみください。

 

山高 登(やまたか のぼる)
1926(大正15)年、東京淀橋区十二社(じゅうにそう)(現・西新宿)生まれ。
1947(昭和22)年、新潮社に入社。
編集者として、尾崎士郎、井伏鱒二、上林暁、志賀直哉、内田百閒、宇野千代、土門拳らなどを担当する。
1962(昭和37)年頃より独学で木版画の制作をはじめる。
1978(昭和53)年、新潮社を退社し、木版画の創作活動に専念する。
2020(令和2)年、8月30日逝去(享年94歳)。

著書に『東京の居心地 画かきの旅』(本阿弥書店、1996年)、『東京の編集者 山高登さんに話を聞く』(夏葉社、2017年)、作品集に『東京昭和百景 山高登木版画集』(シーズ・プランニング、2014年)などがある。
祖父、山高信離(のぶあきら)は幕末に渋沢栄一らとパリの国際博覧会に赴き、帰国後は日本美術の保護展示、博覧会・博物館行政などに多大な貢献があった人物。父、山高五郎は大正から戦前にかけて造船技師として軍艦土佐、客船氷川丸などの多くの船の電気艤装設計に携わり、船の科学館に展示されていた多くの船舶の油彩画を残した人物。


タイトル

生誕100年 木版画家・山高 登が写した昭和30年代「残照の街・東京」

協力

美竹遊民舎 伊藤芳子

開催期間

2026年11月3日(火・祝)~11月29日(日)

展示内容

木版画家として活躍した山高登の生誕100年を記念し、版画制作のために撮影したフィルムより、昭和30年代の東京を写した作品約60点と木版画作品を展示。
佃島の渡船場で船を待つ人々、佃祭(住吉神社例祭)で獅子舞を担ぐ子どもたち、建設途中の東京タワーを眺める男女、湯島の天神石坂を降りる着物姿の女性など、展示作品からは、山高の「消えゆくものを見つめる眼」がみてとれる。木版画家として知られる山高登の、もう一つの創作の軌跡をお楽しみいただく。

展示点数

写真作品 約60点、木版画作品 数点

図録販売

今回展示される作品を収めた図録を制作し、フォトサロン受付にて販売します。または通信販売もご利用いただけます。

開館時間

10:00~17:00

休館日

毎週月曜日(11/23は開館)

入館料

無料

所在地:102-0082 東京都千代田区一番町25番地 JCIIビル

交通機関

  • railway東京メトロ◎半蔵門線半蔵門駅下車 4 番出入口より徒歩 1 分
  • railway東京メトロ◎有楽町線麹町駅下車 3 番出入口より 徒歩 8 分
  • bus都営バス「都03 (四谷駅 - 半蔵門 - 日比谷 - 銀座四 - 晴海埠頭)」
  • bus都営バス「宿75 (新宿駅西口 - 東京女子医大前 - 四谷駅前 - 半蔵門 - 三宅坂)」
    半蔵門停留所下車 徒歩 4 分

  • 駐車場はございませんので、お車でのご来館はご遠慮ください。
  • 日本カメラ博物館とJCIIフォトサロンの入り口は異なりますのでご注意ください。
  • 日本カメラ博物館へご来館の際は、お足もとが不自由な旨ご連絡いただければ、エレベーターにてご案内いたします。
  • JR東京駅からは、railway東京メトロ◎丸の内線東京駅→大手町駅にて◎半蔵門線に乗り換えると便利です。

 

掲載日:2026年9月16日(水)