幕末・明治の古写真展「盛岡の収集家・村田明コレクション Part Ⅱ」

明治初年頃 撮影者不明 ガラス湿板写真 86×64mm
JCIIフォトサロンでは、古写真シリーズの50回目として、来る2026年8月4日(火)から8月30日(日)まで、「幕末・明治の古写真展 盛岡の収集家・村田明コレクション PartⅡ」展を開催いたします。
「村田明コレクション」は、岩手県盛岡市にて写真館を経営されながら古写真の収集を行っていた村田明氏(1938-2023)によるものです。幕末から明治期の湿板写真や手札判写真を中心として、写真帖、ガラス絵、浮世絵など多岐にわたります。また村田氏は収集のみではなく、そのコレクション群の歴史的背景や、写真伝来以降の日本における写真史に関しても精力的に研究されていました。調査資料には多くの書き込みと付箋があり、挟み込まれた領収書や手紙からは自らの足で写真資料を探し歩いた痕跡と、多様な方々との交流が垣間見えます。
今回は様々な特色を持つ「村田明コレクション」のジャンルの幅広さに焦点を当て、日本各地の橋や駅舎、艦船や凱旋門など様々な分野ごとにセレクトしてご紹介いたします。人物写真からは、侍や商人、新潟美人や、清国の人々、秋田のハイカラ県令・石田英吉、西南戦争に散った長府の英雄・福原和勝などこれまで古写真ではあまり紹介されたことがない著名人の姿もご覧いただけます。また、明治29年(1896)6月15日に発生した明治三陸地震で、大津波に襲われた岩手県の東閉伊郡(現・宮古市)の海岸付近に位置する宮古町や鍬ヶ崎町の被害状況が記録された写真も展示いたします。130年前の惨状を今も鮮明に伝える重要な写真です。
湿板写真のコレクターとしても知られる村田明氏のコレクションから、今回は湿板写真もご紹介いたします。勇ましい侍や、おかしなポーズをとる人、友人同士での一枚や、夫婦で、家族で・・・。多様な人々が写真館のカメラの前に座る様子は幕末・明治を生き抜いた人々の生活を身近に感じさせてくれます。複写ではなく実際の湿板写真をご覧いただける貴重な機会です。
*湿板写真 実用的写真技法として日本で最初に活用された写真技法。支持体はガラス。通常では透明と灰白色のネガ像が得られるが、撮影の際に露光を抑え、濃度を低く仕上げたガラスネガの裏に、黒い布や紙、黒いニスを塗ることでポジ像として見える技法(アンブロタイプ)も考案され、日本では桐箱に入れて保管されていた。「硝子撮り」、「生撮り」とも呼ばれる。
村田 明 むらた・あきら 収集家(1938-2023)
岩手県生まれ。昭和32年(1957)東京写真短期大学(現・東京工芸大学)に入学。当時学長を務めた鎌田弥寿治氏の「写真発達史」受講を契機に、古写真収集・研究を開始。昭和34年(1959)カメラマンとして会社保険法規研究会(現・法研)に入社。昭和41年(1966)退職。夫人と1歳になった息子を連れて帰郷。昭和42年(1967)郷里・盛岡市にて写真館を開業。その後さらに2店舗を市内に設け事業を拡大。平成15年(2003)写真館を閉店。その後も熱心に写真発達史の研究調査を行う。
★この展示に合わせて、2026年8月22日(土)に古写真収集家の石黒敬章氏をお招きし、日本カメラ博物館の古写真研究員・井桜直美とのトークショーを開催いたします。事前予約制となっておりますので、参加ご希望の方は、JCIIフォトサロン(03-3261-0300 受付時間10-17時)までお申込みください。
タイトル
幕末・明治の古写真展「盛岡の収集家・村田明コレクション Part Ⅱ」
開催期間
2026年8月4日(火)~8月30日(日)
展示内容
盛岡にて写真館を経営されていた収集家、村田明氏による古写真を中心とした「村田明コレクション」より約90点を展示。日本各地の橋や駅舎、艦船や凱旋門など分野ごとにセレクトした風景写真に加え、侍や商人、新潟美人や清国の人々、著名人など人物写真を展示する。明治三陸地震による津波被害の様子を写した写真もご紹介する。また、湿板で撮影された幕末・明治の人々の約20枚の肖像写真は、複製ではなく現物をご覧いただく。
展示点数
約90点
図録販売
今回展示される作品を収めた図録を制作し、フォトサロン受付にて販売します。または通信販売もご利用いただけます。
開館時間
10:00~17:00
休館日
毎週月曜日
入館料
無料
所在地:102-0082 東京都千代田区一番町25番地 JCIIビル
交通機関
東京メトロ◎半蔵門線半蔵門駅下車 4 番出入口より徒歩 1 分
東京メトロ◎有楽町線麹町駅下車 3 番出入口より 徒歩 8 分
都営バス「都03 (四谷駅 - 半蔵門 - 日比谷 - 銀座四 - 晴海埠頭)」
都営バス「宿75 (新宿駅西口 - 東京女子医大前 - 四谷駅前 - 半蔵門 - 三宅坂)」
半蔵門停留所下車 徒歩 4 分
- 駐車場はございませんので、お車でのご来館はご遠慮ください。
- 日本カメラ博物館とJCIIフォトサロンの入り口は異なりますのでご注意ください。
- 日本カメラ博物館へご来館の際は、お足もとが不自由な旨ご連絡いただければ、エレベーターにてご案内いたします。
- JR東京駅からは、
東京メトロ◎丸の内線東京駅→大手町駅にて◎半蔵門線に乗り換えると便利です。
掲載日:2026年6月9日(火)







